ガラス塗料とは?

ガラス塗料は、特許技術のシリカ溶液で、常温施工により各種基材に硬質で密着性に優れた非晶質のセラミックス膜を形成する常温硬化ガラス型塗料です。この被膜は可撓性に富み、紫外線に強く超耐久性を発揮するとともに、不燃性、撥水性、耐透水性、耐薬品性、耐汚染性に優れています。

石英ガラスを液状化し、塗布し安定させることによって、生活温度でガラス膜を作ることができる、ガラス塗料・コートシステムは、無機100%の一液性塗料により、コンクリート、モルタル、スレート、金属、木材など、各種基材に常温で被膜を形成します。 

ガラスの皮膜をもつホーローは、従来、高温でなければできませんでした。ガラス塗料の発明により今まで高熱処理のため不可能であった木材などの素材にも常温でホーローが出来るようになったのです。 

ガラス塗料の組成

成分中含有ケイ素成分(SiO2)が換算で40重量%以上で必要に応じて顔料や骨材などが配合されます。尚、本組成物は無溶剤で、しかも水もしくは水酸基もまったく含有しないシリカ溶液(常温硬化ガラス型塗料)を作成する事ができます。また、成分は以下の通りです。

  • 液状で無溶剤のオルガノポリシロキサン
  • 官能性側鎖アルコキシシラン
  • イオン化された金属化合物(有機、無機)及び触媒

ガラス塗料の硬化機構

成分中のオルガノポリシロキサン官能基が、下記に示す反応課程の一例の様に、第一段で空気中の水分により加水分解を受けて水酸基に変化し、第二段で該オルガノポリシロキサンの水酸基をオルガノシロキサンの官能基がアタックし、触媒の作用もあり、脱アルコール反応を起こし、3次元構造の高分子化合物のポリシロキサン硬化体を形成すると考えられています
すなわち、加水分解、脱水縮合の反応が促進される結果、常温領域において分子構造が安定化し金属酸化物ガラスが得られるものと考えられます。硬化したときのSiO2(石英ガラス成分)率は99.7%になります。燃焼生成された通常のガラスより純粋な石英ガラスが作れます。

化学式

ガラス化の証明

ガラス塗料は常温で安定するガラス液であり、光触媒を持つ組成系であるSiO2系のガラス系の為、アナターゼ型チタン酸化物(粒子)を必要とせず、アモルファス系にて光触媒機能をもっております。

石英ガラスの分子構造

また、従来のゾル-ゲル・有機系コーティング材には不可能な各色・各材へのコーティングの成膜が可能となります。配色原料中のSiO2 CONTENT量は、57%~64%であり、ガラス化の時点では、SiO2単位の場合は99.7%で、このガラス化状態を実証するデータは、下表の図1/図2の通りです。

ガラス化の証明

ガラス塗料の特性

成分 SiO2
塗布最大膜厚 13μm
耐熱温度(℃) 700
硬度 9H
比重(25℃) 1.05
pH 5.0
屈折率(ベッケライン法) 1.43
体積固有抵抗
(at25℃/Ω-cm)
1014
液中ガラス成分(%) 57

物質特性

外観 淡黄色液体
粘度 40cp
臭気 アルコール臭
保存性 開缶後密閉状態で6ヶ月

促進耐候性試験

下表ははガラス塗料の塗膜が石英ガラスである証明でもあります。
促進耐候性

シリコーンとガラス塗料の違い

ガラス塗料(常温硬化ガラス型塗料)はシリコーンなどの無機質系有機塗料とは異なり、石英ガラス膜を生成します。塗膜性能はシリコーンとは比較にならない程の差があります。
ガラス塗料の社会的認知が進むにつけ、シリコーンをガラス塗料と称している者が見受けられます。お気をつけ下さい。

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