液体ガラスとは?

液体ガラスは石英ガラス【silica glass】が原料の水溶液で、コンクリート等の多孔質材料に浸透し、それらの内部に存在するミネラルイオンと化学反応し、浸透部及び表面にガラス物質を析出します。

コンクリート表層部
5~6㍉に液体ガラスが浸透し、細孔部が石英ガラスに充填されたモデル図

液体ガラス シールシステム

原理

液体ガラス【fluid glass】が固体である石英ガラス【silica glass】への化学変化は、金属が水または溶液と接するとき、陽イオンになる傾向から説明できます。例えば、金属M1が別種の金属イオンM2を含む電解質溶液に接するとき、M1のイオン化傾向がM2により大きいほど下記のイオン置換反応は右へ進みます。

M1(未解離)+M2(イオン)→M1(イオン)+M2(未解離)・・・①

液体ガラス【fluid glass】は、次のように加水分解されます。

M12SiO3+H2O→M12SiO5+M1OH・・・②

ただし、式②中
M12SiO3=M12O・SiO2、M12SiO5=M12O・2SiO2です。

材料中のM2O等が、液体ガラスと反応してM2のガラス質塩【a silicate】及びコロイド【colloid】 のシリカ【silica】を生成します。

M12SiO5 + M2O + H2O → M2iO3+SiO2+Si(OH)4+M1OH

このような原理でできた石英ガラス【silica glass】が、コンクリートの隙間を埋め無孔質層を形成することにより、強度、表面硬度、防水性が向上します。またこの石英ガラス化の化学変化した分子構造は安定化し永久的といえる効果が持続します。

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